…だからこそ。
積もり積もった“ソレ”がパンクして、壊れちゃうのは、あっという間だったんだ。
『ウチ…中原に、告白された………』
その日、顔を真っ赤にしながら小さく呟いたレナ。
______中原 ケン。
私の、好きな人。
『…付き合うの?』
私が中原のことを好きだって知ってる梓が、おずおずと口を開く。
レナは梓のことを潤んだ瞳でちらりと見て、またすぐに恥ずかしそうにうつむいて…
『………う…ん』
がらがら、ごろごろ。
積み上げてきたなにかが。
たまりにたまったなにかが。
音を立てて崩れていった。


