三人でいるようになってから、梓は私よりレナを優先するようになった。 朝会うと、私よりも先にレナに笑顔を向けて。 心配事があると、私よりも先にレナに相談して。 一緒に帰る時だって、レナと梓が並んで歩いて、私はいつも一歩後ろ。 仲良くなれてよかった、なんて思ったのは最初の一瞬だけ。 なんで、あんたがそこにいるの。 そこはいつだって、私の居場所だったのに。 邪魔。邪魔。ほんとうに、邪魔。 どこにも吐き出せない黒いもやもやは、私の中に溜まっていくばかりだった。