相当疲れてたんだろう。 パートから帰ってきてそのまま眠ってしまったらしい。 自分の部屋から毛布を持ってきて、そっとお母さんにかけた。 …痩せたなあ、お母さん。 その頬をなでると、骨ばった輪郭の感触が手のひらに伝わる。 …お母さんには本当に、苦労をかけてばっかりだからな。 「…ごめんなさい」 もう何度口にしたかもわからない言葉を小さく呟くと、お母さんは寝返りを打って私に背を向けた。