言いながら朔也の肩に手を回し、相変わらずのニヤニヤ顔の大雅。
朔也はそんな大雅からスッと逃れ、いつもするようにメガネをクイッと上げて笑った。


「龍輝と真由の仲を更に深めるようなこと、何か出来ないかなと思って。
でも俺一人じゃ無理だから大雅に相談した。 コイツ、そういうふざけたことが好きだから」

「ちょっと朔ちゃん、“ふざけたこと”って嫌な言い方するねー。
俺はさ、女の子が喜んでくれることが好きなんだよ。格好良く言うと、 Surprise ね」


…なに外国人を気取ってんだよ。
つーか発音良すぎて羨ま…じゃなくてムカつくわ。


でもまぁ…、確かにサプライズっつーのは良いかもしれない。
真由のビックリした顔、喜んでる顔、嬉しそうな顔…、色々なものを想像すると、自然と笑顔になれる。


「良いかもな、サプライズ」

「じゃあ早速、当日のこと色々考えよー」


と、言うことで。

庭にドドーンと立つ大きな桜の木の下で、俺たちは“作戦会議”をすることにした。