ヤバい。

そうわかってるのに、頭ん中には先輩のことばかりが浮かぶ。


沢良木先輩と、そして、元カノ…。
俺のすべてだった日々が、鮮明に浮かぶ。




ヤバい。

どうする?


どうすればいい…?




真由にすべてを話そうか?

…いや、こんなところで言うことじゃないだろ?


真由の笑顔が消えるってわかってるコトを、言えるはずがない。




「…龍輝さん…?」




……やっべぇ。

頭ん中では「ダメ」だってわかってんのに。
なのに…――、




「…別に、なんもねぇって」




――…荒れてた頃の“俺”が、甦る。