「おかえり、龍輝」


にっこりと笑う大雅(タイガ)に男たちのことを聞く。と…、

…どうやら中央の男は、アイツ…――真由(マユ)の元カレらしい。




つまりはアレだ、真由が言ってた最低最悪な男が目の前に居るわけだ。

…確か、「処女とヤってみたいから」という馬鹿な理由で付き合い出して、
いつまで経ってもさせてくれない真由に業を煮やして、本性現して別れた。とかだっけ。


「………」


…この男が、俺の知らない真由を知ってるのか。




「…んで?元彼氏がなんの用?」


真っ直ぐに真ん中の男を見る。
と、何故だか急に奴ら全員の目が泳ぎ出した。


そこへ食事を運んできた健吾(ケンゴ)が現れると…、
男たちはますます行き場を無くし、身を縮こまらせる。




そして、そんな状態のままへこへこと去っていった。