「はぁ‥‥でたはいいけど母様の話を思い出さないと道に迷いそうね‥‥」


スカートを揺らしながら歩くとしげみに見える白い耳。

兎の耳ね。



「ウサギさん。」


は‥‥‥?

覗き込むそこには黒髪ショートのバーテンのような格好をしてウサミミをつけている男。



「物語変えてんじゃないわよ」


そう彼女はもう物語の一部を思い出していた。


ここは確かウサギがいるところよね?

なのになんでウサミミ少年なのよ。


意味がわからないわ。


「話をかえる?変えてるなら君ももう話を変えてる本人に当たる。ウサギを見つけてもウサギに突っ込んだりしないからな。」


生意気なウサギね食べてやろうかしら。

でも‥‥話を私が変えたのも事実なはずね。


しゃーない

「わかったわよ。じゃあ話を戻せばいいじゃない。それとなく対応してあげるわ。」



ため息を吐き、相手の反応をまった。