保健室の前を通り、中庭に抜け、そこから、俺の秘密の場所へ行く。
中庭に大きな樹がある。
その大きな樹の裏は、草木が多い繁る所がある。
そこを掻き分け、進み続けると、小さな小屋があるんだ。
俺と清水は、その中に入った。
こんな所にこんな場所があるなんて、思いもつかなかったのだろう。
清水は、驚いた顔をした。
「よし、ここなら十分泣けるぞ、何て言ったってここは俺の秘密の場所だからな。あ、清水、ここのことは、内緒だぞ」
それから彼女は、ワンワン泣いた。
20分ほど、大声をあげて泣いた。
俺はそんな清水をただ、見つめることしかできなかった。
そして、暫く泣いたあと、少しすっきりしたのか、泣き止んだ。
「なぁ、清水、なんでお前はこんなに泣いてるんだ?言いたくなければ、言わなくていいぞ?」
「……………………わたし、失恋したんです」
小さな声が、聴こえる。

