通学電車~うさぎ~




しばらく小説の世界に入り込んでいると、
後ろの方で、何かが落ちる音がした。


「あ~…私のバカ~」


女子…?


少し後ろを振り向いた。


え……?


あの子だ……


俺の目に映ったのは、一目惚れのあの子。


そして、俺の足元に、一本のうさぎのシャープペンシル。


あの子のかな……?


チャンスだと思った。

だって、これを渡すとき、さり気なく名前まで聞けるかも知れない。


「……コレ、アンタの?」


足元のシャープペンシルを拾い上げ、声をかけた。