「え、何で知って「同中なんですか〜?!」
その子はさらに強く、あたしの手を握るから少し眉を寄せる。
…きっと、橘くんのファンで見たいからなんだろうなと心の中で勝手に解釈した。
「加奈子、もうやめなって。また後で会えるだろうし…。」
「そーんな甘い考えだから、いつまでも美佐は彼氏が出来ないんだよ〜?もっと押してかなきゃ!!」
加奈子ちゃん、美佐ちゃんという単語が出てきて、忘れないように頭にインプットする。
その間も、加奈子ちゃんはあたしの手を強く握ったままだった。
美佐ちゃんは「彼氏、彼氏って…。」と溜息をついている。
すると、あたしの手を握っていた彼女は手を離して「あ!!」と一点を指さした。
