二人の距離。




「入学式、一緒に行こうよ!!」

「…あ、これ貰った?クラス分けの紙。何て名前?」


さっきの二人が後を追ってきて、初めて会った時のように優しく笑ってくれた。

それに答えるようにあたしも微笑んで、名前を二人に告げた。


「宮内紗枝(みやうちさえ)、です。」

「紗枝ちゃんね〜…宮内、宮内……あった!!同じクラスだよ〜!!」


美佐ちゃんがあたしに紙を見せて、どこかを示す。

それは…一年B組だった。


「嘘〜、三人一緒だよ〜!やったね〜!!」

「うん………あ。」


見つけてしまった。

同じクラスに“橘陽介”の名前を。