サークルに入ってる子も多かったけど、私は入ってなかった。
サークルに入るよりも、バンドのおっかけがしたかったから。

高校時代から好きだった、ビジュアル系バンドのライブとかイベントに行き始めた。
でもそのうち、もっとマイナーなバンドにハマっちゃって、出待ちまでやり始めた。
そのバンドは渋谷でライブやる事が多かったから、ライブハウスの外で出待ちするの。
お目当てのベーシスト君には、手紙とタバコを渡したりして。
最初はめっちゃドキドキしたよー。大好きな人が目の前に居るんだもん!
何回か通うと顔を覚えてもらえたり、手紙に返事をくれるようになったり。
出待ちやライブで知り合ったお姉さん達と、写真交換・情報交換するのも楽しかった。

でも、いつの間にかライブに行かなくなった。
どんなマイナーなバンドでも、ファンとメンバーの関係は遠すぎる!
ってゆうか、あたしみたいな垢抜けない田舎娘は相手にされなくて当然なのだ。
おっかけのお姉さん達の中には、お水系の派手でキレイな人達が何人もいたからね。

ライブに行かなくなったかわりに、私が行き始めたのがクラブ。
新宿や、渋谷のそんなに大きくないハコが私の好み。
そんなに広くないホールに人がギッシリになって盛り上がる感じとか、
そんなに込んでない時間帯の、微妙にアットホームな感じがいいんだよね。
何回か通うと顔馴染みが増えたり、初対面の相手とも前からの知り合いのように話せちゃう。
そんな感じが好きで、クラブにハマっていった。
クラブには、高校時代からの友人ユリコと一緒に行くことが多かった。
ユリコも私同様に、都内の名も無い短大に通っていた。
高校の頃から派手で目立っていたユリコは、上京後、お決まりのようにお水のバイトを始めた。
ユリコと一緒に夜遊びに行くと、大抵「これから仕事ですか?」と声をかけられる。
ユリコのクラブ服は、キャバ嬢風のスーツが多かった。
私は、シンプルに黒系のミニスカが多かった。
ラブボとか、ミジェーンでシンプルで、ちょっと大人っぽいのを選んでた。
自称アムラー(笑)だったからね。

クラブ通いをしていた頃、クラブで出会った人と私は付き合う事になった。