手を伸ばすと麻里乃も伸ばしてくれる。 手を合わせると、麻里乃の手はいつも通り冷たかった。 「うん」 舞子が微笑んで見せると、麻里乃も優しく微笑んでくれた。 ああ、あたしにはやっぱり麻里乃しかいないんだ、と舞子は思った。 麻里乃も同じように精神科に行かなければならなくて混乱している。 それなのに勇気付けてくれる麻里乃の強さが、舞子には優しかった。 「ありがとう、麻里乃」 囁くと同時に、麻里乃の口も動いた。 ありがとう、の形に。