何度見ても、地獄絵図と化したその村に向かって隊員は皆、手を合わせた。


生存者は絶望的。


それでも、まずは生存者を確認するために隊員たちは村を手分けして絶望的と思える生存者を探すことにした。


「・・・誰かいたら返事をしろ!!」


「・・・」


声を張り上げるも返って来る声もない。


村の隅から隅まで声を張り上げて探すが、結局生存者は一人も見つからなかった。


村の中心に集まった隊員たちは、隊長を取り囲む。


「村民の亡骸を丁重に葬ってくれ」


「「はい!」」


助けることが出来なかった村民にもう一度手を合わせて、村の横手にある山の根元にいくつもの穴を掘る。


一人、また一人と犠牲者がその穴の一つ一つに手厚く葬られていく。