どのくらい時が経ったのか、白み始めた景色の中、王都から派遣されてきた騎士と一級魔術師の一団が盗賊に襲撃を受けた街にやってきた。


「これは・・・っ」


団の隊長と思わしき男は、その光景に目を瞠った。


彼の部下たちも口々に「ひでぇ」「こんな・・・」と目も当てられない光景に立ち止まってしまった。


焼け爛れた家々は、石で出来た壁をのぞき全てが崩れ去り、灰と化していた。


火の勢いは収まったものの、まだそこら中で火がくすぶっていた。


その中に折り重なるようにして死んでいる人々。


誰が誰だかもわからないほど焦げた死体。


村中からする異臭。