この世界は魔力が全ての世界。


魔力が高ければそれだけ尊重され、国の中枢を担うことが出来る。


また、何不自由ない生活を約束されている。


一番魔力を持っているのは王族であり、王の側には王族に次ぐ魔力を持つ者が、側近を勤めている。


ゼロスはその中でも王族の次に魔力が多いとされており、国の中でも地位が高いのだ。


もちろん、魔力が強い分権力も王族に次ぐくらいには持っている。


そんな地位も権力もある男が女性を幸せに出来ないと言う。


生活に問題があるわけ出はない。


ミリィはゼロスを見て顔を傾げた。


ゼロスほど女性を幸せに出来る素質を持っているものはいないんじゃないかと。


現にゼロスはモテる。


ミリィがゼロスと同居してると知って、橋渡しを頼んでくる女性も多いのだ。


その度に胸がチクッと痛むことにミリィは気づかない振りをもう1年もしていた。