「あ…あの…すいません。いつき…川上樹の病室って何処ですか?」 「川上様の病室は、606号室です。」 「―――ありがとうございます。」 606号室。 その一言を聞いただけで私は、胸が痛んだ。 606号室。 もっとも危ない患者が入る……病室。