でも、ここは兄貴の家。
暴走しねぇように抑えないとな。
今にも壊れそうな理性を必死につなぎ止める。
「いや、赤くなんかなってねぇ。気のせいだって。」
ジッと俺の顔を見つめる柚からフイッと視線を逸らすと、ニヤニヤと笑う兄貴の姿が飛び込んできた。
「……なんだよ。」
「いや、柚ちゃんの可愛い攻撃に見事にやられてるな〜と思ってさ。」
兄貴はますます頬を緩めてニタッと笑う。
そんな表情に、イライラする気持ちと照れくさい気持ちとが込み上げた。
「…兄貴、どっか行けよ。邪魔なんだけど。」
「断る。お前が柚ちゃんに変なことしないか、監視しないといけないからな。」
変なことって何だよ、失礼な。
柚の目の前で余計なこと言うんじゃねぇ。
心の中で兄貴に怒りをぶつけていると、美咲さんがリビングに入って来た。


