不良狼は一途に溺愛中


「失礼します…。」


入って来たのは、また店員。


今度は大きな皿にのせられたオードブルをテーブルに置いた。


えっ…。
こんなもの、頼んでねぇんだけど…。


さすがに変だろ…と思った俺は、店員に向かって口を開いた。


「あの、部屋を間違えてんじゃないですか?俺たち、まだ何も注文してな……」


「いえ、こちらの部屋で間違いございません。」


俺の言葉を遮るようにして、店員が答える。


いやいや、間違ってるだろ…どう考えても。


若干イラついていると、今度はスーツ姿の男が中に入って来る。


両手で、真っ白な正方形の箱を持っていた。


「失礼します。店長の矢崎です。最後にこちらをお持ち致しました。」


そう言って、俺の目の前に真っ白な箱が置かれる。


「だから、部屋が違うって!隣の個室と間違えてんじゃないですか?」


店長に反論すると、なぜか笑顔を返されてしまった。


「いいえ。この部屋で絶対に間違いないです。それでは、こちらを開けさせていただきますね。」


店長は丁寧な手つきで箱を開ける。


「えっ……」


中のものを見た瞬間、俺は目を見開いてしまった。