「さっ、入ろ?」
柚に笑顔で促され、中へと入る。
受付を済ませて個室に入ってからも、騒つく気持ちは治まる気配が無い。
もしかして、俺より好きな男が出来たんだろうか…なんて、考えが徐々に悪い方向へと進んでいく。
暗い気持ちに溜め息を零してしまいそうだ。
「れ、蓮…?さっきから口数がやけに少ないけど、どうしたの…?」
その声にハッとして柚に視線を向けると、とても心配そうに俺を見ている彼女の表情が映る。
「いや、別に……」
“何でもねぇ”と続けようとしたけれど、途中で止めた。
このまま、うやむやにしておいたら…いつまで経ってもスッキリしねぇよな…。
気になるものは、どうしても気になる…。
よし、ここは思いきって柚に聞いてみるか…。
そうすれば、全てハッキリするだろうし…。
決心した俺は、柚の目を真っ直ぐ見つめた。
「柚、あのさ…聞きたいことがあるんだけど…」


