「そんなにジロジロ見るなよ。柚が恥ずかしがるじゃねぇか。」
ただでさえ、俺の両親といきなり会うことになって、緊張してるっていうのに。
これじゃあ、いつまでも柚が落ち着けねぇだろ。
そんな不満を燻らせながら、おふくろに向かって冷ややかな視線を投げつけた。
「ふふっ、蓮の頭の中は柚ちゃんを中心に回ってるのね〜!」
「何笑ってんだよ。」
「蓮が、こんなに一人の女の子を溺愛するなんて、思ってもみなかったわぁ〜!恋のパワーは絶大ねっ!」
なんか、おふくろ…目がキラキラ輝いてんだけど…。
恋愛に対して、ここまで関心を持つとは思わなかったな……。
「ねぇねぇ、二人はデートとか…よく行くの?夏休み中は、どこかに出掛けた?」
いつもここに帰って来た時は、学校のこととか、俺の私生活のことを必ず聞いていたおふくろ。
今回は…それよりも俺と柚のことが気になって仕方ないようだ。


