「早崎さんって、蓮の家まで来たことあるんだ…。もしかして、中にも入ったの…?」
「いや、入ってねぇから!家の前で即行で追い返したし。」
不安そうな表情を浮かべる柚にキッパリと言い切る。
俺が、この家に入れた女は、もちろん柚が初めてだ。
「そうなんだ…。早崎さん、すごく積極的だもんね…。でも、それ聞いたら…なんだかホッとしちゃった。」
フワッと柔らかい笑顔を見せる柚にドクンと心臓が高鳴った。
まさか、柚…。
少し妬いてくれたのか…?
もしそうなら、かなり嬉しい…。
頬を緩ませていると、おふくろが口をツンと尖らせた。
「ちょっと、蓮!その早崎さんって女の子は何!?お母さん抜きにして話を進めないでよ!」
「おふくろは気にしなくていいから。早崎のことは別に知らなくても何の問題もねぇし。」
“えぇっ、余計に気になるわよ!”と抗議するおふくろに取り合うことなく、柚の頭をフワフワと撫でた。


