不良狼は一途に溺愛中


ちょ、ちょっと待て!


そんなこと…あったか!?


内心…焦りながら、記憶の糸を手繰る。


うーん…と唸っていると、親父が言葉を更に続けた。


「ほら、ウェーブのかかった赤茶色の長い髪の子だよ。確か、綺麗に化粧もしていたっけ。」


ん?


そんな感じの女、心当たりがあるような気が…。


…………。


「あ、それ…早崎だ。」


ようやく思い出した俺は、苦笑いしながら答えた。


あー、そう言えば…そんなこともあったな。


中学の頃、アイツ…一時期かなりしつこく言い寄ってきたことがあったんだった。


何度も家の前まで来たりしてたから、どれほどウザい…と思ったことか…。


俺は、女全般に興味も関心もまるで無かったから、適当に冷たくあしらってたんだよな…。


正直、今の今まで…スッカリ忘れてた。