不良狼は一途に溺愛中


「えっ…!?」


一瞬、柚の体が固まる。


パチパチと何度も瞬きをしながら、俺を見た。


「で、でも…蓮の泊まる部屋って、お兄さんの部屋の隣でしょ…?なんだか、恥ずかしい…。」


「大丈夫。兄貴は一度寝たら朝まで起きねぇヤツだから。俺のところに柚が来ても気付かねぇよ。」


「だけど……」


渋る柚に構うことなく、俺はリビングを出た。


もう部屋に連れていこうと決めた以上、意志を変えるつもりはない。


今夜は、ずっと柚の傍に居たいからな。


「蓮っ…。私、自分で歩けるから降ろして…?」


「却下。」


“えぇっ!”と小さな声で驚く柚に笑いながら、スタスタと歩いて、兄貴の隣の部屋までやってきた。