君がいる、僕がいる

隼人side



俺と有加は砂浜を少し歩いて
ベンチに腰掛けた。



誰もいないとかラッキーだけど
余計に緊張するって。



有加は静かに海を見つめていた。



その横顔が綺麗で俺は有加を見つめてた。




「なんか、海っていいですね」




不意に有加がそういってこっちを向いた。


俺は視線を海に移して
波の音を聞いた。



波の音が大きいから
俺の心臓のドキドキは聞こえなくて
済みそうだ。




「海これてよかったです。隼人さんと」




えっ、そんなこと言う?

俺、期待しちゃうよ?




「俺も有加と来れてよかったよ」




そういってベンチに手をつくと
ちょうど有加の手に重なってしまった。