昼食前の休み時間
誰かが俺の名前を呼んだ。
後ろを振り向くと姫榎がいた。
「どうしたの?」
「お昼一緒にいいかな?」
「おぅ。」
俺は姫榎の方にかけていった。
2人で屋上に向かった。
「授業はどう?」
俺は玉子焼きを頬張りながら聞いた。
「ちょっと難しいけど
どうにか頑張ってるよ」
姫榎はサンドイッチを頬張りながら答えた。
「姫榎は好きな人いるの?」
どうしたんだ?
俺…なんでこんなこと聞くんだろ?
「いるよ…」
姫榎は顔を赤くして答えた。
‘ピーーーー’
耳鳴りのような音が聞こえた。
だけどこの音は耳鳴りなんかじゃなかった。
あのとき聞いた残酷ゲームの
心配停止の時の音だった。
「私、死ぬの?」
姫榎はまた不安そうに聞く。
さっきまでの少し嬉しそうに
赤くした顔はあのときのように
強張っていた
気づけばまたあの薄暗い空間。
いつの間にか耳に
イヤモニがついていた。
そしてまたどこかで
聞き覚えのある支配人の声。
「やぁ、弱き人間ども」

