残酷ゲーム

「姫榎は怖くない?」

回りの景色を見ながら言った。

「うん、怖くないよ」

椿さんと喜多くんが死んだとき

あんなに怯えてたのに。

「どうして怖くないの?」

姫榎は答えた。

「大野くんがいるからだよ」

足を止めて俯きながら

耳を赤くさせて言った。

俺の左手を小さな手で

ギュッと握りしめながら。

行き交う人々は

僕たちを避けながら歩いた。

僕たちの時間は止まった。

姫榎は止まった時間の中で

“好きだよ”

小さな声で呟いた。

「姫榎、なんか食べる?」

「うんっ!!食べる!」

姫榎はニカッっと笑って

俺を見上げた

なんだろう?

無願いたくなった。

俺はブルーハワイ味の

かき氷を食べた。

最終的に甘すぎて

食べれないんだけど…

姫榎にわたあめを買ってあげた。

子供みたいな無邪気な笑顔で

嬉しそうにふわふわしたわたあためを

ちぎって食べてた。

身長約25㎝差の好きな人。