お家についたあたし達は、まず家の周りをまわる。
「これは、けっこうヒドイね」
「ここまで広がっているのを見たのは初めて」
この家には、たくさん霊がいるわけじゃないみたい。
家の環境が良くて、力が増している、状態だった。
「大丈夫そう?」
「うん。なんとかね」
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なんとか霊を祓い終わったあたしは、もうくたくた。
でも、霊を祓い終わったときのあたしの能力は高くて、無関係な霊を呼び寄せる。
「もう、帰ろうか。家の人には電話したし」
「そうだね」
「アイスでも食べようか」
「うん」
あたし達は、駅の方へ歩いていった。
あたしは知らなかった、誰か・・・いや。
“何か”が見ていたことを。
