――『わたしと付き合え。』
…は?
全くモテない俺の下駄箱に女子からラブレターが入っており
超ルンルンで体育館裏に向かい
先にいた、俺の下駄箱にラブレターを入れたであろう女子に言われた第一声。
『…あの、すいません
意味が分からないのですが…』
『6月』
『え。』
『6月生まれの双子座のAB型の目立たない男子。』
『え、俺?』
『そんな男子と付き合うと金運が上がるらしい。』
『…』
『という訳だ。
今この瞬間から私とお前はカレカノだ。』
『ちょま』
『拒否権は、なしだ。』
そしてスタスタと歩いていく『彼女』。
『こんなのって…あり?』
そんなこんなで
俺に初めての彼女が出来たのだった。
―――チーン
パンが焼ける音がする。
「おい、まだかー?」
「今焼けたの!!ちょっと待ってろ!!!」
そう言いながら2枚のパンにバターを塗っていく。
そしてブルーベリージャムを塗り
机に持っていく。
「おらよ。」
「え、私の?」
びっくりしたような顔をする日比野。
くそ、こいつ美人なんだよな。
「いらねー」
性格最悪だけど。
