その日は、早足で家に帰った。


ベッドにダイブした。

宿題もやる気になれない。
何にもしたくない。



♪"{ピンポーン



来客者は梅本奈緒子だった。


奈緒子はよくウチに来る。
中学時代から、悩みとか色々聞かされたり聞いてあげたりしていた。


「ねぇ、石野くんってゆう人が隣の席なんだけど」

「うん、それで?」

「私、"好き"になったのかわからない。」



口から零れ出た"好き"という言葉には、自分でもびっくりした。