去っていく石野くんは小さく見えた。 私は無意識に追い掛ける。 "好き"とかそんな感情じゃないはず。 でも、私のなかの石野少年は無意識のうちに "好きなわけじゃないけど"気になる存在へとなっていっていた。 (これが恋の始まりだったのかな?) ― 気付いたら道場の前。 へんな胸騒ぎがした。