その顔は、反則だ。 妖しく歪むその顔があたしを興奮させる。 「・・・シホ。」 「シホちゃんか・・。」 あたしの名前を呟きながら着々と支度を済ませていく。 何度でも呼んでほしかった。 呼んであたしを覚えてほしかった。 身支度を終えた先輩があたしに小さなメモ書きを渡す。 「はい、これ。俺のアドと℡番号。」 せん・・・ぱいの・・・? 「体が俺の事忘れる前に、連絡頂戴っ。」 耳元でささやかれる声にゾクゾクする。