幸せだった。


抱かれているとき、あたしはようやく"女の子"から"女"になれた気がした。


「んっ・・・・。」


隣にいる彼がゆっくり目を開ける。


「誰・・・だっけ・・・。」


「え・・・・。」


昨日の事、覚えて・・・ない?


「俺、もしかしてヤっちゃった?」


先輩が上半身を起こしながら頭をかく。


あたしは、まだ事態に頭がついていかず、コクリと首を振るだけだった。