繁華街の路地、薄暗い中でそれよりも黒いものが動いていた。


「‥‥‥ネコ?」


少しの興味と、好奇心。


去っていく仲間を尻目に路地を歩く。


「えっと、見失ったかな‥‥」


見渡しのいい一本道。


傍らにはポリバケツが並んでいる。


チリチリん‥‥


また、また聞こえた。


近くにいるけど、どこに‥‥。


「いた‥‥‥」


ポリバケツの影、1匹のクロネコが3匹の子猫にお乳をあげていた。