教室に戻っても、気になることは一つしかなかった。


このキスマと先輩の事だけ。


先輩への想いと、噂への確信。


噂とは族の事だ。


もしも、先輩が本当に族に入っているのなら、あたしは二度と先輩とは会わない。


あたしには、族に対する憎しみがあった。


あたしには、2つ歳の離れた妹がいた。


何をするにも一緒で。


全部あたしのマネをして。


素直な子だった。