がらーんとして、エミのほかには誰もいない。


エミは、なぜかあたしの席に座ってジッと遠くを見つめてた。


あたしが、入ってきたのに気づくと驚いた顔をした。


「シホ・・・・っ!?ちょ、なんで泣いて・・・!?」


ガタガタっと、椅子から立ち上がり机の間を抜けてくる。


脇目も振らずに来るもんだから、掃除のときに綺麗に並べられた机がガシャガシャと音を立てて曲がっていく。


ドアのところで立ち尽くす、あたしのもとまで狭い教室の中を走ってきてくれた。


やっぱり・・・いてくれた・・・。


きっと、あたしのことを心配して帰ってないだろうと思ったから。


「何があった!?ずいぶん長かったけど・・・と、とりあえず座ろ。ね?」