あたしの唯一の友達が。


廊下を走る。


どんどん過ぎ去って行く、空っぽの教室。


「はぁ・・・はぁ・・・っ。」


未だに溢れる涙を、手の甲で拭ってドアの前に立つ。


半開きのドアから、夕日が漏れてそこだけ温かい。


まるで。


「エミ・・・・・。」


この人の様に、すっごく温かい。


ドアをガラガラと開け、中に入る。