8/5

《天気はどんよりした曇り空。今日は漁を早めに切り上げた。
 散歩がてら、ゆっくり歩いて家へ戻る途中、近所の悪ガキ達が亀をイタズラしているのを見つけた。まったく困ったもんだ。親の教育はどうなっているんだ…。
 悪ガキ達を追い払い、亀を海へと帰してやった。なんだかとても疲れた一日だった。》


 8/6

《昨日とはうってかわって快晴の青空。信じられない事が起こった。見知らぬ男が、「昨日のお礼をしたい」と話しかけてきた。身に覚えのない話しだっが、よかよくよく聞いてみると、男は昨日助けた亀の化身だと言う。悪い冗談かと、疑ったが…。夢か幻か、話しはまことだった。男は目の前で亀に姿を変えた。》


 8/7

《朝早く、亀の背中にまたがり出発した。どれ位潜っただろうか。
たどり着いた先にはまばゆい程の黄金の宮殿が…。
城内では、まさに極楽のような接待が待ち受けていた。言葉にならない…。こんな楽しい夜は初めてだ。宴は三日三晩続いた。》


 8/10

《惜しまれつつも、別れのとき。土産に『玉手箱』を受け取る。
 今でもあの興奮は冷める事はない。忘れるものか…。また退屈な日常が待っている。戻りたい……あの場所へ。》