「最近どうもおかしいんだ…。
 妻に君との事がバレて、二人共殺されてしまうんじゃないかっいう強迫観念に襲われるだ……」

「まぁ怖い…じゃあ、私と何処か遠い国へ逃げましょう」


 し、失楽園‥‥。

 それも悪くない。殺されてたまるか、逃げ切ってみせる…。



 しかし、そんな甘く、淫らな日々も長くは続かなかった。

 遂に妻に現場を目撃されたのだ。


 かんしゃくを起こし、気が狂れた様に暴れだし、それでも怒りの治まらない妻は、台所から包丁を持ち出し向かってきた。


「ち、違うんだ!?
 つ、ツルなんだ…コレはツルなんだよ」

「おだまりィィィ―――――」

「ぐ、ぐわぁぁァァ~~~」