漸く、玄関を見つけ中に入り靴を脱ぐと、 あの龍の衝立ての前に小さな黒猫が伏せている事に気付いた。 猫は俺が気付いたのを見ると、 体を起こし廊下の方へと歩いて行ってしまった。 しかし、猫は少し行った所で立ち止まり、 ちらりと俺の方を向き、 その長いしなやかな尻尾をフリフリと振った。