………………… 名前も知らない見た事もない人物が立っていた。 その姿は欠けた月が照らす中でもハッキリと目に映った。 緑色がベースとなった着物を赤色の腰紐でそれを着付けている。 中性的な顔立ちで、 墨を溢したように黒い髪を無造作に結い、 少し細身に見える体は意外と筋肉がついているように見える。 声や着物の着方から考えると男性なのだろうか…… 憶測でしか推測が出来ないほどに、その人物は優雅な佇まいをしていた。