『コウさん…そんな人いませんよ…。こんな私に…』

“はぁ〜”とため息をついた。


『やっぱ、分かってねぇ…。天然だな…。』


コウさんも大きなため息をついて、

『転んだら最悪でしょ?怪我したら嫌でしょ?』


『はい。』


『じゃあ…はい?』

そう言ってコウさんは軽く肘を上げた。



それを見た私は、


『…ありがとうございます。』

そっとコウさんの肘に腕を回した…。



『良くできました!』


ニッコリ笑ったコウさんは少し照れながらゆっくり歩き出した…。