『二人はなんで?』
純さんの問いかけに、
『あの…』
言葉につまる…
そんな私に代わってコウさんが答える…
『これから夕飯作ってもらうんだ…。ね?ハルちゃん…』
『あの…はい…。』
純さんの視線から逃げるように俯く私…
『そうなんだ…いいなぁ…俺も行っていい?』
『…えっ?』
俯いていた私は驚いて顔を上げた。
『嫌ですよ!純さんは彼女に作ってもらいな!』
コウさんはムッとしながら断っている…
『冗談だよ…。じゃあ…』
純さんは軽く手を上げてアパートに向かって歩いていった…
少し悲しそうだったのは何故…
私は立ち尽くし、去っていく純さんの後ろ姿を目で追ってしまった…
コウさんが私の手を引く…
ハッとした私に
『…行こう…。』
コウさんは力なく笑っている…
私はコウさんの声に、ただ黙ってついていった…。


