「……さすがは王子様。驚きましたよ」 俺的には驚くより照れて欲しかったんですけどね。むしろ俺の方が照れるってどうなんだ。 「いえいえ。姫様には適いませんよ」 頑張って平静を装ってるが……手に意識がいき過ぎる。 「……スバちゃんは余裕ですね」 ポツリと有川が言った。 よく見ると、有川の顔は少し赤かった。 今俺が余裕だって言ったか? 「有川は俺が余裕に見えるか?」 「はい」 全く分かってねー 俺は繋いだ手を軽く上に持ち上げる。 「俺が意識してないとでも思ってんの?」