相手にされない王子様



「……くくっ…」




「王子様、ご機嫌ですね」




なんたってお邪魔虫が居ないからな。




「なぁ、有川」




「何ですか?」




「さっき俺を王子様って言ったよな?」




「ええ」




「当然王子様としては姫君に手を差しのべたいんだが?」




ただのこじつけ。


だけど今の俺は…それくらいしか出来ない。