身体が熱くなり、さっきより脈がはやくなった。


理由はわからなかった。


ただ、自分が好きなのは奏多だろ、とひたすら自分に問い掛けると、少し元に戻った。


扉はまだガチャガチャと音をたてていた。


先生ならもっと早く開けるだろう。


ということは、新任の先生か慣れていない生徒だろうと砂月は考えた。


もしかしたら、という可能性が砂月の中に浮かんできた。