いつも一緒に通っているが、喧嘩をした今一緒に登校する義理はない。 芭琉和は一人でとぼとぼ歩いていた。 いつもより早い時間に家を出たため、人一人見当たらない学校に着き、重い気持ちで校門をくぐった。 誰もいないからだろうか。 芭琉和のきつく縛られた涙腺が一瞬ゆるんだ。