「…ううん、何でもない。」

(気の…せい?)

靡いた髪が垂れる時には、右目の傷跡は消えていた。







「弥那、E組の奴らをどう見る?」

ふっと來奈の表情が変わった。

仕事の話をするときの顔だ

「ん~、特に何にも…
あの教室に入った瞬間、外とは違う濃い霊力が満ちてたコトは気付いた。でも、他は別のクラスの人と違うところは無いと思う。
3ヶ月違うクラスからE組を見てたけど、今日は一緒の場所にいたけど、他のみんなが言ってるような問題生徒でも無いし、本当に悪い人たちじゃないと思う。
まぁ、暴力事件を起こしたり、イジメを受けてた子も居るみたい。
なんで、あんなに拒絶されてるんだろう…」


「拒絶…どの程度?」

「殆どイジメが多いの。それは、一部の人だけど無視から始まって、汚れモノ扱いとか。E組をこの学校から追い出そうっていう人も居るわ。」

「追い出すって…報告以上だな。
それで中心人物は分かるか?」

「…生徒会長」

「…」

眉を顰め思いため息を吐く來奈