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次の日。



「亜耶・・・?

なあに、それ」



「・・・・・・っ!!!」



あたしは、昨日の夜に沙耶にしごかれながら(?)何とか作ることができたクッキーを
丁寧にラッピングして、



そーっとカバンに入れるところをお母さんに見つかってしまった。



どう誤魔化せばいいか思いつかなくて、ただ目を泳がせるだけのあたしに、



お母さんは興味津々な顔をしてズイッと近づいてくる。



「もしかして・・・彼氏でもできたのかしらねえ・・・・・・?」



ニヤリと笑った、いかにも楽しそうなお母さん。



まったく・・・そういう話だけには突っ込んでくるんだから・・・!!



心の中で悪態を突きつつも、



「なっ、何でもないの!友達と一緒に食べるだけだからっ!!」



という苦しい言い訳をして、沙耶を引っ張って家を出た。






逃げるが勝ちだ・・・・・・っ!!!