遠ざかっていく三上さんに、あたしは声を掛ける。 「・・・っきっと、三上さんのことを愛してくれる人がどこかにいます・・・っ!」 そんなあたしに、彼女は・・・ 向こうへ歩きながら、片手をヒラヒラと振った。 「・・・っ・・・」 もちろん、謝罪なんて一言もなかったけど 辛くて不安になったけど 貴女はあたしに大切な気持ちを教えてくれたから。 ―――「ありがとう」 その言葉を、伝えたかった。 三上さんには 幸せになってほしい、と――― 心から、そう想う。